SDVoEのご案内

カナレ電気は従来のAVマトリックスシステムに代わるソリューションとして、SDVoEと呼ばれる先進的な技術をベースとした4K映像伝送システムを提供します。

4K60Pの映像を10GbEのIPネットワークを通して伝送できるAV-over-IPのためのプラットフォームです。
4Kや8Kといった高精細・高画質化が進み、それらを配信することは従来の放送環境インフラでは難しくなりつつあります。
そのため、音声や映像業界のIPソリューションへの移行は広く認識されており、映像配信をIPに移行することで、劇的に新しいユーザ体験を生み出すことが可能です。

SDVoE ネットワーク アーキテクチャは既成のイーサネット技術をベースとしているため、従来の放送環境でのアプローチに比べて大幅なコスト削減とシステム柔軟性とスケーラビリティを実現します。
SDVoEの活用で教育、医療、エンタプライズ、エンタテインメント、ホスピタリティ、小売、政府、産業およびセキュリティなど様々な業種・業態にメリットを提供します。

SDVoE アライアンスは、プロフェッショナルなAV環境でAV信号を伝送するためのイーサネットの採用を標準化し、ソフトウェアによるAVアプリケーションの定義を可能にするSDVoEテクノロジーを中心とした、「エコシステム」を構築するために協力する、テクノロジープロバイダの非営利コンソーシアムです。

カナレ電気はSDVoEアライアンスのメンバーです。

従来のマトリクスシステムでは、マルチビューやビデオウォールを実現するためにビデオプロセッサや分配器等、専用の装置が必要でした。また、同軸ケーブルやHDMIケーブルの配線距離も意識しなければなりませんでした。

カナレのAV-over-IPシステムは、ソフトウェア上でAV制御を行うので大規模な装置を必要としません。
標準的な10Gb Ethernet上で動作しますので伝送線路確保や機器調達が容易です。
そのため、低遅延かつコストメリットの高い4K伝送システムを、シンプルかつ低コストに構築することができます。


4K60P 8bit 4:4:4 ロスレスないしは4K30P非圧縮信号を120μsの低遅延で伝送します。

標準的な10Gb Ethernetで動作しますので、伝送距離はCat6Aで100m、OM3なら300m、OM4だと550mです。SFPモジュールを変更すればシングルモードファイバーを用いることができ、最大30km伝送が可能です。

機材の変更なしで映像分配、マルチビュー、ビデオウォールの各モードに対応します。
コントローラーのGUIから画面表示を柔軟に切り替える事ができます。

HDMI 2.0 をサポート。解像度スケーリング機能(4K ⇔ VGA)により様々な機器へ伝送が可能。

USB 2.0をサポート。KVMスイッチとして離れた場所にある機器を操作可能。またマルチチャンネルオーディオ、ギガビットイーサネット、RS-232C、IRもサポート。

カナレのSDVoEシステムを使用することで様々な映像出力パターンが構築可能です



マトリックスは映像ソースを個々に制御して複数のディスプレイに表示する機能です。
1対1の入出力はもちろん、1つの映像ソースを複数ディスプレイに対して複製出力することも可能です。


受信機では以下のモードを設定可能です。

Sync モード

  • 入力と出力の伝送遅延を最小にするモードです。
  • 非圧縮データの伝送遅延は30μs未満、4K60Hzの圧縮データでも120μs未満と非常に高速です。
  • 入力映像と出力映像は同一解像度、同一フレームレートで出力となります。
  • 出力先とディスプレイがすべて同期するため、映像切り替え時には画面が暗転します。

Fast モード

  • 高速で瞬時に映像の切り替えが可能なモードです。
  • 1~2フレームの遅延が発生します。
  • ディスプレイと同期しないため、画面切り替え時の暗転がありません。
  • 出力される表示は RGB 8bit 固定になります。

Sync Scale モード

  • 伝送遅延が少なく、解像度の変更が可能なモードです。
  • 解像度の変更が可能ですがフレームレートの変更はできません。


マルチビューは複数の映像ソースを組み合わせて1つの映像として表示させる機能です。

  • 複数の映像ソースを単一の受信機に映像を伝送し、受信機はそれらを1つの映像として合成します。
  • 映像ソースは異なる解像度とフレームレートを混在可能。
  • コントローラーのGUIから簡単に画面サイズや表示レイアウトを作成可能です。
    また、作成したレイアウトはプリセットとして保存できるため次回使用時は簡単に呼び出すことができます。


ビデオウォールは複数のディスプレイを組み合わせて疑似的に大きなディスプレイを作り上げる機能です。

  • 単一のビデオソースから、複数のディスプレイを使って拡大することができます。
  • 各レシーバは Video Wall内の位置に応じて該当する領域をトリミングおよびスケーリングします。
  • ディスプレイを並べた際に気になるベゼル部分を考慮したベゼル補正設定が可能です。

送受信機

映像ソースおよびディスプレイと接続します。
カナレ電気のSDVoE送受信機は送受信切替えて使用することができます。
入力、出力ともに1系統に対し送受信機が1台必要です。


コントローラー

送受信機を制御するユニットです。
1ネットワークにつき1台必要です。



ネットワークスイッチは以下の要件を満たすものをご用意ください。

  • 10GbE対応
  • IGMPv2プロトコル対応
  • マルチキャスト対応、かつ設定が有効
  • IGMP Snooping対応
  • 未登録のマルチキャストトラフィックをフィルター/ドロップすること
  • FASTLEAVEが有効
  • ※カナレ電気ではSDVoE環境に最適化しているネットワークスイッチを準備しております。ぜひご相談ください。

    条件

    • 送信元PCの映像を4台のモニターに出力。
    • 将来、BDプレーヤーや監視カメラの増設を予定している。

    特長

    • L2スイッチを複数設置したり、光ファイバーを用いることで複数フロアを跨ぐような構成も可能。
    • ソースとなる機器は異なる解像度とフレームレートで出力することができます。
    • 将来の増設にも柔軟に対応いただけます。

    構成イメージ

    品 名 型 名 数 量 備 考
    送受信機
    SDCNV-200 5
    コントローラー SDCNT-200 1
    L2スイッチ
    (NETGEAR製)
    M4300-24X24F 1 光/RJ45 各24ポート
    ご相談ください
    ※カナレ電気ではカナレ電気、NETGEAR社、YAMAHA社のL2スイッチを推奨します。
    ケーブル類 1式 ケーブル豊富にラインナップしております。
    ぜひご相談ください